競技団体のガバナンス問題。
日本ボクシング連盟の助成金不正流用や、レスリングの日本協会強化本部長による選手へのパワーハラスメント、テコンドーに体操。
古いけど記憶に残る代表選手の不透明な選考で揺れた水泳、陸上。
自転車は今も揺れています。
この本は、フリースタイルスキーを舞台に
競技団体に疎まれた者たちが辿った末路について描かれていて
読み終えると残念な気持ちでいっぱいになります。
寝付きも悪くなりますが、引き込まれて3日間夢中になって読み切りました。
タイトルからオリンピックに出場した選手たちの話かと思って
2016年12月にAmazonお気に入りに追加したのですが、
オリンピックの裏側で競技から離れざるを得なかった人たちのドキュメンタリーです。
私には語る資格はないのだけれど、
才能豊かで素晴らしいアスリートであっても
勝つこと、オリンピックに出場することを目的にしたら
悲劇が待ち受けていると感じました。
先日読んだプロゲーマー梅原大吾氏の影響がありますが
自分の日々の成長にフォーカスして初心者の頃と変わらず
純粋に楽しめることを大切にしたいです。
scribbleofbourgogne.hatenablog.jp
この本だけを鵜呑みにしてはいけませんが、
オリンピックを意識して日本スポーツ協会(旧日本体育協会)の加盟団体になったところから歯車が狂いだして段々窮屈になっていきます。
フリースタイルスキーだけじゃ生活できない、スポンサードの制約など最たるものです。
不幸にして競技の最高峰がオリンピックだと、競技団体から抜ける訳にはいかず、
反抗すると潰される。報道されないだけど今も続いていますよね。
こんな悲劇を回避するためにはトライアスロンにおけるIronmanのように、
もしくはスノーボードのX-Gameのようにオリンピック以外の選択肢があって
稼げる世界があることが望ましいです。
最後に本作に登場する石川康太さん、岩渕隆二さん、上村祐代さんのその後を知りたくて検索しましたが、どこにも詳しい情報は見当たりませんでした。
ただ唯一救いだったことは、この本が多くの困難と障壁を超えて出版されたことです。その影に故筑紫哲也氏にいらっしゃいます。
このポストを読むと一段と本書が深い意味を持つでしょう。
組織政治に翻弄される純粋で希望を捨てない全ての人に捧げる本です。
昨日のworkout
スイム3km
バイク47km
TDZ#7
ラスト3kmでまさかの0w
4iiiiから内蔵パワーメーターに切り替えてる間に10人に抜かれたけど
なんとかゴール。
最初からキツかったし大した順位ではないから平気です。
完走はバーチャルでも捨てませんよ。