本の厚さにビビったけど、3日で読みきっちゃった(@_@)
毎日帰宅が楽しみで、こんなにハマった作品は久しぶりです。
老舗の足袋メーカーがランニングシューズに進出して、大手メーカーと勝負する。
同じ池井戸作品の『下町ロケット』と似たテイストだけど、
思いもよらぬ展開や人間の感情を機微に描き
はからずも3回泣いてもーたがな。
読みながら、ドラマにするならこれは誰が演じるかなぁ~と思いをめぐせるのもこの作品の楽しみ方。
社長は阿部寛だな。下町ロケットと丸かぶりだから配役変更したいけど、
あのドラマのインパクトがデカすぎて
経理を預かる専務も談春?いや、先代にも使えた大番頭の役柄で保守的な頑固親父は誰がやるだろう。
池井戸さんの作風もいいけど、マラソンや練習風景、ランナーの心情にはあまりページを割かずさらりと済ませている。
主題じゃないからね。
同じ登場人物で堂場瞬一が書き上げたらまた違った面白い小説になりそう。
などなど本作以外でも楽しめる一冊です。
小さな会社は常に資金繰りに苦労し、従業員に給与払ったらホッとするという社長さんの話を聞いた事があります。
うちの実家も小さな縫製工場やってたので
私の知らないところで父は同じような苦労をしてたんだろうなぁと思うと
ジーンとします(実際、オイルショックの時はたいへんだったし、水害でミシンがあわや水没しかけたり、池井戸作品に負けないくらい波乱万丈でした)
勝負が決する瞬間まで、もがき続ける。
会社経営もレースも大切なことは同じです。
カミさんに渡す前にもう一回読もう(笑)