デタラメの代名詞となっている大本営発表
敵の被害は過大に自らの被害は過小に評価する大本営発表はいかにして作られたか
前半では発表と実際の差異を洗い出し事実を列挙
後半では時系列に組織のパワーバランスや歴代部長のキャラクターにまで
メスを入れ問題の本質に迫っていきます
第二次安倍内閣によるTV局への干渉やジャニー喜多川事件にも似たような構図があり
日本にはジャーナリズム精神なんて
育たないんだと強く感じました
ジャニー喜多川事件は多くのタレントを抱え
番組に出演させないことを匂わせてTV局にプレッシャーを与え
報道させないように仕向けました
いつの間にかジャニーズ事務所とTV局は一体化して
ネガティブな記事は黙殺して犯罪の片棒を担いでいたことになります
大本営の場合は政府(軍部)が物資不足により新聞用の紙を配給制にして
歯向かう者を黙らせて新聞各社はファクトチェックすることなく
発表をそのまま垂れ流した訳です
ジャニーズ性加害問題当事者の会が基金設立に対して
テレビ局にも任意の基金拠出を求めたことは当然のこととして
テレビ局の今後の対応に注目しています
(反省せずに逃げ切るつもりですね)
事実を克明に記録した貴重な作品
戦後78年経っても同じ失敗を繰り返し反省も改善もできない日本
ぜひオススメの一冊です