ブルゴーニュの走り書き

皆生トライアスロン、関西シクロクロス。通勤ラン、通勤バイクなんかも語っちゃえ!

土砂降りでも皆生は熱く

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スイム 57:45 (99位)

バイク 4:47:11 (55位)

ラン 4:26:39 (284位)

総合 10:11:35 (133位)

 

HRモニターを導入した年です(手首にPolar Accurex Plusが写っています)

バイクまではうまくコントロールできていたのにランでブレーキを起こして失速

皆生の難しさを学んだ年でした

 

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天候は曇り、明け方に少しパラついたようで車のフロントガラスが濡れている。

【迷い】
予報では午後から崩れる模様ながら、降水確率は低め。こんな時はウェアをどう選ぶべきか悩むが雨仕様(レインキャップ、グローブ、アーム&レッグウォーマー、バイクジャージ)をトランジットバックに仕込んで海に向かう。

【今回のテーマ】
テーマは『自重』。過去オーバーペースでレースをぶち壊してきた事を猛省し、しっかりHR管理をしながら走る事を心に決めた。スイムは真ん中3列目。混雑しながらも落ち着いてコースをとる。とにかくHRを上げない(つもり)で泳いでいたら、コースが空いてきた。何やら近くに白いキャップ(招待選手)が見える。岡いずみ選手だ!「このまま行けば上陸時にTVに映る」という邪心が脳裏を過ぎり、勝手にマークする。しかし、上陸直前ゴーグルがずれて浸水したため一瞬見失い、8秒差をつけられ99位でスイムアップ。(邪心は儚くも消え去る)

【絶好調】
思いがけず、好位置でスイムアップ。続くバイクはHRMを頻繁にチェックしながらペースを維持。従来ぶっ飛ばしていた前半や大山道路も上限HRに近づいてきたらペースを抑える。体がキツくなる手前で走る事がこんなに楽しいとは!本当に驚いた。レースでHRMを使うのは初めてだが今まで使っていない事を後悔するぐらい便利だ。
主観まかせのペース配分に加え補給食も配慮した。消費カロリーの概算からバイクで取るべき量を試算。カロリーメイト+ゼリー+CCD合わせて2920kcalをバイクに装着し、カロリーメイトを40分毎、ゼリー/ドリンクは20分毎に補給する。
HR管理と消費カロリー管理がバイクの好調に繋がったと思う。

 

 



【大荒れ】
バイク80km地点を越えたあたりから、重そうな雲が空を覆う。一瞬冷たい風を感じるや否や雨が降り出した。例年お湿り程度の雨はあるので気にせず走るが本降りに変わり、ついには土砂降りに変わる。坂道は川に、名物ジェットコースターの底は冠水する始末。数年前の珠洲で降雨のためバイク途中でレース打ち切りって事があったが、この雨はレース打ち切りもあり得る状況。アルミサイドのHEDホイールだがブレーキが効かない。コーナー遥か手前でブレーキテストをしてコーナーに入る。お陰で精神とシューを擦り減らす。100km過ぎから足が重くなる。レース終了まで脚力不足だと思っていたらディープリムが浸水して本当に重くなっていた。次から前輪は浸水しないホイールにしよう。
とはいえ、悪条件は皆一緒。トラブルもコンディションも全てひっくるめて、挑戦することがトライアスロンの真髄だ!!なんて事を考えてペダルを回す。日野川沿いは最後の見せ場とばかりに心拍数上限一杯でパワーライド。50位でバイクフィニッシュを迎えるが、この頑張りが大きな負債として圧し掛かる・・・。

【あれれ?】
走り始めに足が重いのはいつも通りなのに、なんだか変。屈伸、伸脚を繰り返すが復調の兆しが見えない。雨で冷えたせいか、5kmあたりから右腸脛靭帯が痛み出す。痛みが治まると今度は左腸脛靭帯が痛み出す。治まったと思ったら足が動かなくなった。本当にやばい。歯を食いしばってペースをあげようとするが、143bpmから上がらない。
人は耐えられる苦しみの量が決まっているのか?痛みの分だけペースアップする余裕が失われている。進めば進む程、状況は悪化していく。痛みに耐えられなくなったら10歩だけ歩き、目印を決めて走り出す。見える限り先の信号を目指し走るが、いよいよ追い込まれる。心拍は120台前半までしか上がらない。とにかく痛いし辛いし情けないし。でも、辞められないし止まれない。


【ゴールとそれから】
人生でもっとも長い42.2kmも終にクライマックス。フィニッシャーロードの入り口で杉野さんを発見。春先から練習で苦楽を共にした杉野さんとゴールに辿りついた喜びを分かち合いたくて手招きする。後続が迫っていたので、氏はピックアップしたバイクやウェットを放り出し駆けつけてくれた。男同士の同伴ゴールは何ともTV映りが悪く、他人から観ると「・・・」かもしれないが本当に私は感動した。ゴールテープを切って二人で抱き合った(ストリーミングで世界に、CATVで日本全国に配信されたその姿に何人の方が気づいてくれただろうか?)

 



豪雨の中、走る選手を応援しサポートし続けるボランティアの方々。
そんな方々に気持ちを伝えたくて、「雨の中ありがとう!みんな愛してるよ!!」とバイクからエイド毎に何度も叫んだ。そんな方々に少しでも近づきたくて、ゴールを最後まで見守った。133位のリザルトと足に少しばかりの痛みを残し皆生の夜は更けていった。