仏像好きにはたまらない一冊です
歴史を辿りながらフィクションを織り交ぜた作品です
事実かどうかはさておき教科書に登場する運慶をとりまく様々な人々が
生き生きと描かれ同じ人間の臭いがします
運慶がはじめて一人で手掛けた圓成寺の大日如来は何度も登場します
台座に仏像制作料と署名をして父康慶にめっちゃ怒られるエピソードあり
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父 康慶と運慶で吽形、吽形(うんぎょう)の方が格式が高いんですね
快慶と弟 定覚で阿行(あぎょう)
下から見上げた時のバランスを考えて頭を大きくデザインしたことや
遠くからは見えず南大門をくぐる時にはじめて金剛力士像に気づくように
設計した向かい合わせの配置などカルトが満載です
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鎌倉に下っての北条時政や政子との交流と伊豆の願成就院の阿弥陀如来坐像
(鎌倉殿の十三人に登場しましたね)
お寺が登場するたびにGoogle Mapを開いてブックマークしました
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文覚上人と神護寺復興のいきさつ
平安時代より京の天皇家国家的造顕を一手に引き受けてきた円派と院派に割って入る
奈良仏師慶派の東寺復興と法勝寺造仏
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読めばより一層仏像巡りが楽しくなります
慶派由来の寺をもう一度巡ってみたくなりました