2022本屋大賞ノミネート作品
テイストの違う6つの短編を寝る前に1話ずつ楽しみました
本作に登場する全員がそれぞれに家族の秘密と悩みを抱え
傷つきながらも生きていく様は人生共通の普遍的テーマです
小説の中にとどまらず現実も隣人は語らないだけで
一様に悩みを抱えて生きています
自分の直面している悩みはいつか誰かが悩んだことのあるもの
そう思える作品でした
どの作品にも巧妙な展開と落とし穴が用意されているのですが
その中でもめちゃくちゃ豪快で岡山弁を操る姉ちゃんが登場する
『魔王の帰還』が秀逸でした
ところどころ姉ちゃんのダイナミックな振る舞いと
弟の心のツッコミ(ディスり)で
クスッと笑えますが姉ちゃんの抱える悩みの深さを慮ると
ホロッときます
この一話だけでも魅了されるはずです
1回読んだ後、気になってもう一度読み返したら
巧妙な仕掛けがありました
みんな小さくて緩いネットワークでつながっているんです
秋の夜長
読書リストにぜひ加えてください
オススメです