ブルゴーニュの走り書き

皆生トライアスロン、関西シクロクロス。通勤ラン、通勤バイクなんかも語っちゃえ!

(レースレポート)ironman Cairns

11時間35分21秒 総合442位 年代57位

想い描いた結果とは違っていましたが、良いレースでした。
(写真は動画のキャプチャーばかりですが雰囲気伝われば嬉しいな)



【スイム 3.8km 1:13:51 年代101位】

6時にスタート地点に到着。外は真っ暗。(Cairnsの冬の日出は6:30、スタートは7:30)

暗闇で不気味に強く響く波の音と降り出した雨に荒れ模様のレース展開を予想
バイクにボトルをセットしてタイヤ空気圧は7bar。アームカバー、カーフガードを使い雨用のレース準備を整える。

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夜が明けると目の前に海が姿を現した。波は前日ほど強くは無いけど、並以上の波w
波のタイミングに合わせて上陸しないと怪我をする。
波に乗ってしまい危うく背負い投げされかけた。

試泳すると波打際は、当たりが強いけど何とか泳げるレベル。

プロカテゴリーのスタートの後、6人ずつのローリングスタートで長い1日が始まった。

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寄せる波は潜ってやり過ごし、第一ブイ(ピンク色)にたどり着く。
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(砕ける波は腰の高さ!)

ところが次のブイが波間に消えて見えない。やむなく前方をしっかり確認して山の稜線に目印つけて進んでいく。
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波は終始強めで波酔い気味(*_*)
身体が翻弄されて上手く泳げない事も合わさり気持ち悪さを騙し騙し先を急ぐ。
半分切除した爪も悪さをしてキックを強く打てない。

スイムアップで時計を確認。台湾より4分以上遅いけどこのコンディションなら上々。
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スタートでスントの操作を誤り
急いで直したけど心拍数を認識できないトラブルあり。
これが最後まで尾をひく展開になる。

【トランジット 8:40】
終日の雨予報。ここを完全に読み間違えてしまった
雨の180kmライドは体温を奪われ低体温症による大失速しかねない。
(1998年ツールドフランスウルリッヒ
パンターニファンの自分も、あの衝撃的なシーンを思い起こし
長いトランジット時間をかけてサイクルキャップとウィンドブレーカー、手袋を装着しスタートする。

今から考えれば慎重になり過ぎ。
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(バイクトランジットでは強めの雨)


【バイク 5:59:11 年代86位】
スタートして400m、最初のUターン。
強く雨が降っていたのでカーボンディープホイールはブレーキが効かずオーバーラン
以降、コーナーは慎重に。ブレーキかける前は水切りアクションを交えることにする。
序盤は強く降る場面もあったけど、程なくおさまり、路面が乾き始める。

お湿り程度でも雨だという乾季のケアンズ
気温は26℃あって寒さは無い。
慎重すぎる判断を激しく後悔。

ウインドブレーカーとサイクルキャップが邪魔になるが、我慢して乗り続けると身体がオーバーヒートし始めた。

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(曇り空になり絶好のコンディションなのに…)


胃液が喉まで上がってきたので立ち止まってウインドブレーカーを脱ぐ。
サイクルジャージのようにポケット無く、シャツの下に収納。
それでも暑さが堪らず、立ち止まってサイクルキャップを脱ぐ。
ショートストップは大したダメージにはならないが、ここまでどのくらいの心拍数で走っているのか、
頑張っているのか、もっとプッシュすべきなのか分からない。
ここが大ミスで普段は機械に頼って自分の感覚をあてにしない練習が裏目にでる。
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43.6km~69.2km区間はポートダグラスから1回目の折り返し。
ここは波も風も南から北に流れるようでずっと向かい風。
以降、区間毎にベースが上下するのは風の影響だけど180kmで足を削られてジリ貧。

厳しい走りだったけど吐き気を感じた時に試した、スポーツドリンクを口に含んですすぐ、なんちゃらってヤツ。
あれは効果的。こちらは別途レポ。


【ラン 4:07:35 年代57位】
邪魔だったウインドブレーカーとサイクルキャップをトランジットバッグに押し込んでランスタート。

走り始めは足が軽く好調。こりゃ取り返せるかなと思ったのも束の間。
最初の2kmが4分30と完全にオーバーペース(´Д` )

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GPSでペースは分かるのにバカだ。
ウォークブレークを挟んで心拍数落として仕切り直し、キロ5分で巡行するも
ハーフで足が止まって完全にチーン。
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コースは1周14kmで折り返し多数。何度も知り合いとすれ違う。
篠さん、ntさん、onhrさん、マッツさん、ヤマシーさん、溝さん、濱さん。
みな足取り軽く差は縮まらず。

ジリ貧で歩くようなスピードなのに観客の応援はハンパない。
ゴール近隣はレストランが多く立ち並び、その前を駆け抜ける。
お店の照明がカクテル光線のように舞台を演出し、観客はノリノリの大応援。


大げさじゃなく、まるで自分がロックスターに間違われているくらいの歓声なのだ。

ユニークな応援がたくさんあった。
スーパーマリオのキノコの絵を描いたボードを目の前に差し出され
『Push it』と書いてある。

???何事かと訝りながら押してみるとキノコをとってパワーアップの音が鳴る(笑)

コースの路面にチョークで
『Non walk zone start』って書いてある。
3m先に見える様に『End』とある。

司教のコスプレおじさんは、『神のご加護を』とか何とか祝福をくれる。

ハンドマイクで絶叫し踊り狂いながらのグループも居れば
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静かに一言応援してくれるスタッフが居る。

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とにかくCairnsの街は、最高にironmanを応援し共に楽しんでくれている。
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この温度感は、Cairnsでしか味わえない!

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3周目に入ると日没。人生初のケミカルライトをエイドステーションで手渡される。

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(真っ暗けで足元が見えないところもあり)


終盤、歩くマッツさんとすれ違う。何とか追いつきたいと思うが足が反応せず。
自分と同じくらいキツイはずだと言い聞かせ気持ちを保つが、ついに最終折り返しでも捉えきれず。
ここで気持ちが折れて歩きを挟む。
15歩、歩いたところで次は『力を出し切る』ために走り始める。

最後の2kmが異常に長かったけどゴールにたどり着いた時は派手に絶叫かましてやった。
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【アフターレースも楽し過ぎ】
ゴールしてからもお楽しみは続く。ボランティアがとてもフレンドリーで
たくさん話ができた。
『あんた凄いよ。グッジョブだ。』やら何やら褒めてくれる。
疲労困憊だけど『めっちゃシンドイけど、めっちゃハッピー』って返すとちゃんと通じてサムアップしてくれる。

完走の記念撮影では2枚は普通に撮った後、若いボランティア5人に取り囲まれて
みんなではっちゃけたショットも撮影。
大笑いした後、一人一人に御礼を伝える。

プロテインの試飲しているお兄さんは、
私に向かって『マサキ、グッジョブ。どのフレーバーが好みだい?』と。
レースナンバーにファーストネームが印刷されているので
呼んでくれたんだ。

めっちゃシンドイけどハッピーだ。
I am very very tired, but I'm happy.
In Japan, very very happy called "めちゃめちゃハッピー".
Say together "めちゃめちゃハッピー".
って教えたら声を揃えてノッてくれた。関西チックなノリの良さが嬉しいねー。

思い通りにいかず、辛いツライ226km。
それでもCairnsに来て、ironmanに出場して本当に良かった。